車検 整備 廃車 板金 塗装 奈良 奈良市 大和郡山市のラッフルズオートです。毎日新聞よりの抜粋ですが、自動車業界はかなり厳しい状況に追い込まれていますねー。
1月の新車販売台数が過去最悪の減少率となるなど販売減が底なしの様相を強める自動車業界。販売不振を背景に自動車販売店網の整理や再編が急速に進む。自動車メーカーは、消費者に人気のエコカー開発などで苦境を乗り切ろうと必死だが、4月からエコカー優遇税制が導入されるため、買い控えの動きも出始めている。販売回復のめどはたたず、先行きの不透明感が増している。
「1月の販売台数は前年の6割程度。例年2、3月は繁忙期なのに信じられないほど客足が鈍っている。4月に始まる優遇税制を見越した買い控えもあり、不景気と税制のダブルパンチだ」。四国のあるトヨタ系ディーラーの販売員はそう嘆く。
トヨタ自動車は「トヨタ」「トヨペット」「カローラ」「ネッツ」と高級ブランド「レクサス」と計5系列の販売店網を展開、ディーラー網は全国計5000店に上る。しかし、ピーク時の90年に597万台だった国内新車販売台数(軽自動車除く)は08年には321万台とほぼ半減し、店舗の過剰感が急速に強まっている。
「他社に比べ、販売網の改善が遅れ気味だったトヨタもいよいよ大規模な改革が必要になっている」(業界関係者)との見方が強まっている。次期社長に内定した豊田章男副社長は1月21日、名古屋市内で開かれた国内販売店の代表者集会で、改革に踏み出す姿勢を示した。「販売会社と伝統的につながりの強い豊田家出身の章男氏が次期社長に決まったのは、販売網再編という狙いもあるからではないか」(業界関係者)との観測も出ている。
ホンダは06年にそれまで3系列あった販売店網を一つに統合するなど販売体制の効率化を進めてきた。10年からは高級車「アキュラ」を専門に扱う販売店網の新設を検討していたが、昨年12月に白紙化すると発表した。
富士重工業も販売会社の再編計画を前倒しする。昨年4月には46社だった国内販売会社を09年秋までに半減し、販売店も約1割削減する計画だったが、「金融危機の深刻化で販売会社は厳しい経営環境にある」として、半年前倒して4月までに完了させる。
業界関係者からは「販売店の減少や再編は避けられず、しばらく続くだろう」との見方が強まっている。
◇環境対応車に注力
自動車各社は国内販売の急減を「危機的状況」(大手幹部)と受け止めており、減産や人員削減などを急速に進め、コスト削減を強化している。販売のてこ入れも急ぐが、「景気が回復しない限り厳しい状況が続く」(東京都内の販売店)との見方が支配的だ。
販売不振に伴い、国内主要自動車メーカーの今年度の減産規模は、国内外で計270万台以上となる。トヨタは2~4月の国内生産台数を前年比4~5割も減らす方針だ。
自動車業界では一般的に、工場の稼働率が7割を切ると赤字になると言われる。国内生産した自動車の4割は国内市場向けだけに、各社の危機感は強い。三菱自動車は社員を販売会社に派遣する案も検討している。
一方、環境対応車への人気は、依然として根強く、各社ともハイブリッド車や電気自動車などの開発に注力している。ホンダは、1月に米デトロイトで開いた北米国際自動車ショーで、新型ハイブリッド車「インサイト」を発表するなど強力にアピールしている。
自動車販売店の中には「4月まで持ちこたえればなんとかなる」(中堅メーカー)との声も漏れる。しかし景気の先行き不安が高まる中、「(優遇税制導入直前の)3月には買い控えが起き、販売現場はとんでもないことになる」(都内の自動車販売店)との懸念もある。